レーザー治療による無痛歯科治療について
歯周病菌(プラーク)をためておくと歯肉の血行が悪くなり、気付かないうちに進行して、ひどくなると歯を支えている骨が溶けてしまい、歯が抜けてしまいます。一生懸命歯磨きをしているつもりでも、なかなか治りにくく、重症の場合は歯肉をメスで切らなければなりませんでした。
ひどい歯周病には、腫れた歯肉と深い歯肉の溝(ポケット)があります。うっ血をおこし赤く腫れて、ブヨブヨになった歯肉は、歯ブラシをしただけで出血したり、痛いと気が付く頃にはアゴの骨が溶けていることさえあります。深くなってしまった歯周ポケットは歯みがきだけではなかなか治りにくく、時間もかかります。
歯周病のレーザー治療については、炎症がおこっている歯ぐきの溝(歯周ポケット)の中を焼いて蒸発させます。治療中はほとんど出血することはありません。 歯と歯茎の間にレーザーを照射する事で、歯周病菌をやっつけて、弱っている歯茎の血行を良くして、健康な引き締まった歯茎を再生します。歯肉を切ったりしないので、麻酔もせずに、歯周病の治療が可能になります。
痛み、出血が少ない「炭酸ガスレーザー」による治療
レーザー光には「創傷治癒促進作用」といって組織を活性化し、細胞の再生を促す働きがあります。このため、進行状態によっては半年以上かかっていた歯周病治療も、レーザー治療では早ければ二ヵ月あまりで歯ぐきが退縮することもなく、きれいな形で回復します。
進んでしまった歯周病でもレーザー治療を併用すれば・・・
- 出血が止まる
- 歯石(歯周病菌の死骸)が取り除きやすくなる
- グラグラの歯が引き締まって安定する
- ブラッシングだけの治療に比べ、非常に治りが早いなどの素晴らしい効果が得られるのです
神経の治療
強い痛みがあったりして歯の神経までダメになってしまっている時は、「歯の神経」を抜かなければなりません。その際には、歯の根っこに溜まっていたバイ菌や膿をきれいに掃除しなければなりません。今までは、細い「リーマー」と呼ばれる器具で掃除をしていました。しかし「リーマー」では、根っこの先端まで確実にきれいに掃除をすることが難しく、治りも遅いなど大変難しい治療でした。 レーザーを使えば、根っこの中をきれいに殺菌して、炎症を早く鎮める事ができます。根っこの先まで確実に掃除をする事ができるので、根の先端にできてしまった膿の袋もきれいに治ります。 今まで殺菌しにくかった部分もレーザーなら確実に殺菌します。早く、確実に、快適な痛みのない根の治療をレーザーが可能にしました。
虫歯の治療
レーザーを使えば、虫歯を取り除いた後、目に見えない細菌をレーザーで、より確実に殺菌する事ができます。そして詰め物をする事で、虫歯の再発防止に効果発揮します。
口内炎の治療
口内炎の粘膜上皮を痂皮化、接触痛を早期に治す事ができます。
知覚過敏の治療
虫歯ではないが、歯の根元が露出したり、えぐれてしみやすくなる状態を知覚過敏と言います。通常はレジン樹脂をコーティングして処置しますが、境目が少し盛り上がってプラークがたまりやすく歯肉炎をおこしやすい場合は、レーザーで処置する事もできます。
メラニン色素除去
歯の根元の歯肉がメラニン色素で黒色化している場合、レーザーにて上皮を蒸散することで新しい上皮を再生し、きれいなピンク色の歯肉にする事ができます。
ホワイトニング
オフィスホワイトニングでは、専用液を歯の表面に塗布し、レーザーで活性化する事で漂白ができます。
抜歯後の疼痛緩和・治癒促進(閉鎖ドレッシング)
これまで、歯を抜くと消毒液で消毒をし、ガーゼをかんでもらうことが歯科界の常識でした。しかし医療界、たとえば皮膚科ではちがいます。専門用語では閉鎖ドレッシングといいますが、歯を抜いた後、その穴に血が充満したところで、表面だけを軽く照射します。表面のみ固まり、中には生きた血が充満しています。これにより、傷の治りが著しく早くなります。